The many faces of COPD in real life: a longitudinal analysis of the NOVELTY cohort
実生活におけるCOPDの多面性: NOVELTYコホートの縦断的分析
背景: COPDの診断には、適切な臨床状況においてスパイロメトリーによる非完全可逆性の気流制限の存在が必要である。しかし、正常なスパイロメトリー(pre-COPD)や保存された比率だがスパイロメトリーが損なわれている(PRISm)患者は、COPDを示唆する症状や関連する曝露があるにもかかわらず存在しいる。彼らの有病率、臨床的特徴、および現実の状況における関連する結果は明らかではない。
方法: これらを調査するために、かかりつけの医師によってCOPDと診断された3183人の患者を、18か国のプライマリケアおよび専門医の診療所から募集されたグローバルで3年間の観察的リアルライフコホートであるNOVELTY研究(clinicaltrials.gov識別子NCT02760329)にリクルートした。
結果: 我々は、1) 現実の生活でCOPDと診断され(治療を受けている)患者の約4分の1は、Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease(GOLD)が推奨するスパイロメトリー診断基準を満たさず、代わりにpre-COPD(13%)またはPRISm(14%)に分類されることができること、2) 疾病負荷(症状および悪化)はGOLD 3-4の患者で最も高く(人年あたりの悪化回数(PPY)0.82)、GOLD 1-2、pre-COPD、およびPRISmでは低く、同様であること(悪化範囲0.27–0.43 PPY)、3) 肺機能低下はpre-COPDおよびGOLD 1-2で最も高く、PRISmおよびGOLD 3-4でははるかに顕著でないこと、4) PRISmおよびpre-COPDは安定した診断カテゴリーではなく、時間とともに大きく変化すること、および5) 全原因死亡率はGOLD 3-4で最も高く、pre-COPDで最も低く、GOLD 1-2およびPRISmでは中間的であり、同様であることが判明した。


a) Mean±sem of forced expiratory volume in 1 s (FEV1) values determined at baseline and during follow-up (3 years) versus mean age (years) in patients with pre-COPD, preserved ratio but impaired spirometry (PRISm), Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease (GOLD) 1–2 and GOLD 3–4 with valid data in all four visits (n=995). The mean±sem rate of absolute annual FEV1 decline is shown for each group. b) FEV1 values in each group at years (Y)1, 2 and 3 of follow-up, expressed as a percentage of the baseline (BSL) value (calculated as 100×(FEV1(Y1, Y2, Y3) – FEV1BSL)/FEV1BSL).
結論: 現実の臨床環境でCOPDと診断された患者は、症状の負担、進行、および生存率において大きな多様性を示しており、医療の注意が必要である。
