Clinical trends among patients with asthma hospitalized for COVID-19 based on data from a nationwide database: an observational study

Clinical trends among patients with asthma hospitalized for COVID-19 based on data from a nationwide database: an observational study | BMC Pulmonary Medicine (springer.com)

COVID-19で入院した喘息患者の臨床動向:全国データベースのデータに基づく: 観察研究

背景
新型コロナウイルス感染症2019(COVID-19)の重症例の有病率および死亡率は減少傾向にあるように見えるものの、喘息とCOVID-19の関係については、入院患者の臨床的特徴や重症度に関する情報がほとんど不明である。この研究は、喘息とCOVID-19の重症度および死亡リスクとの関連を調査することを目的としている。

方法
日本のCOVID-19レジストリーデータベースのデータを使用して、COVID-19と喘息の関連を調査した。この研究は、2020年1月31日から2022年12月31日までの間に690施設でCOVID-19で入院した患者を対象とした。多変量解析を用いて、喘息が他の状態と比較して、COVID-19後の死亡率および侵襲的機械換気のリスク要因であるかどうかを評価するためにロジスティック回帰を実施した。

結果
合計72,582人のCOVID-19患者が解析に含まれ、そのうち3,731人が喘息と診断された。2020年1月から2021年6月の間、喘息は死亡率の増加と有意な関連はなかった(OR 0.837, 95% CI 0.639–1.080, p = 0.184)。また、侵襲的機械換気イベントとも有意な関連はなかった(OR 1.084, 95% CI 0.878–1.326, p = 0.440)。2021年7月以降に行われた解析でも同様の結果が得られた。喘息患者においては、年齢、体格指数(BMI)、性別、慢性腎疾患などの要因が機械換気のリスクを増加させた。しかし、ワクチン未接種および高血圧は、研究の後半において機械換気のリスクを増加さた。

Odds ratio of death for each comorbidity. a January 2020 to June 2021. b July 2021 to December 2022. Abbreviations: COPD, chronic obstructive pulmonary disease; HT, hypertension; DM, diabetes mellitus; CKD, chronic kidney disease

結論
喘息患者は、COVID-19による死亡リスクや機械換気のリスクが増加することはんかった。しかし、加齢、BMIの上昇、慢性腎疾患、ワクチン未接種などの要因により、喘息患者はより重症のCOVID-19のリスクが高まっていた。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です