Polypharmacy among adults with asthma in the United States, 2005-2020

Polypharmacy among adults with asthma in the United States, 2005-2020 – ScienceDirect

米国における成人喘息患者におけるポリファーマシー研究(2005-2020年)

背景
喘息は慢性疾患であり、多くの場合コントロールのために薬物治療が必要である。多剤併用（ポリファーマシー）は薬物アドヒアランス（服薬遵守）の大きな問題であり続けているが、喘息患者におけるエビデンスは限定的である。

目的
米国における成人喘息患者の間で、ポリファーマシーの有病率とその決定要因、そしてポリファーマシーが喘息コントロールに与える影響を評価することを目的とした。

方法
2005年から2020年の全国健康栄養調査（NHANES）のデータを使用して、ポリファーマシーの加重有病率を推定した。人口統計、併存疾患、処方薬、喘息関連の有害事象など、選択された変数がNHANESから抽出された。ポリファーマシーに関連する要因を特定するために、多変量ロジスティック回帰を実施した。さらに、喘息発作と喘息関連の救急外来受診の2つの多変量ロジスティック回帰モデルを用いて、ポリファーマシーと喘息関連の有害事象との関連を評価した。

結果
2005年から2020年にかけて、喘息のある成人では34.3%、喘息のない成人では14.1%のポリファーマシーの有病率が示された。高齢（P < 0.01）、非ヒスパニック系黒人（P < 0.01）、健康保険の有無（P < 0.01）、医療受診回数（P < 0.01）、および複数の併存疾患（P < 0.01）がポリファーマシーと関連していた。ポリファーマシーは、喘息発作（オッズ比1.38、95% CI 1.08-1.76）および喘息関連の救急外来受診（オッズ比1.46、95% CI 1.09-1.94）のリスク増加と関連していた。ただし、少なくとも1つの喘息薬を服用している患者では、ポリファーマシーの有無による喘息発作や喘息関連の救急外来受診のリスクには差は見られなかった。

結論
米国において、約3人に1人の成人喘息患者がポリファーマシーを経験している。いくつかの特性において格差が存在しており、脆弱な集団に対する適切なケアや政策の必要性が強調された。ポリファーマシーが喘息コントロールに与える影響については、さらなる検証が必要である。