QRISK3 underestimates the risk of cardiovascular events in patients with COPD
QRISK3 underestimates the risk of cardiovascular events in patients with COPD | Thorax (bmj.com)
QRISK3は、COPD患者における心血管イベントのリスクを過小評価している
背景
慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者は、心血管疾患(CVD)のリスクが増加している。この過剰なCVDリスクが、広く使用されているCVDリスクスコアリングツールであるQRISKによってどの程度捉えられているかは、十分に研究されていない。
方法
1998年1月から2018年7月までの期間に、イギリスの臨床プラクティスリサーチデータリンク(CPRD)GOLDデータベースから診断されたCOPD患者の発症コホートを作成した。アウトカムは、致死性または非致死性のCVDイベントの複合である。性別ごとの年齢標準化発症率比(SIR)は、イギリスのプライマリケア人口の値と比較した。観察された10年間のCVDリスクはカプランマイヤー推定法を用いて算出し、QRISK3ツールから予測された10年間のリスクと比較した。
結果
13,208人の患者(平均年齢64.9歳、45%が女性)が対象に含まれた。CVDの発症率は、100人年あたり3.53件であった。CVDのSIRは、女性で1.71(95% CI 1.61〜1.75)、男性で1.62(95% CI 1.54〜1.64)であった。SIRは、65歳未満の患者で特に高く(女性=2.13(95% CI 1.94〜2.19);男性=1.86(95% CI 1.74〜1.90))、観察された10年間のリスクは、QRISKによって予測されたスコアより平均で52%高く(33.5%対22.1%)、65歳未満の患者ではその差が特に大きく、観察されたリスクは予測されたリスクの82%高かった。
結論
COPDを患う人々は、予測されたリスクをはるかに上回るCVDのリスクに直面しており、特に若年層ではそのリスクが予測を80%以上超えることがある。リスクスコアリングツールは、COPD患者におけるCVDの正確な予測を提供するために、検証され、改訂される必要がある。
管理人注:Development and validation of QRISK3 risk prediction algorithms to estimate future risk of cardiovascular disease: prospective cohort study
