Real-World Efficacy of Biological Therapies in Severe Asthma: A Focus on Small Airways

Real-World Efficacy of Biological Therapies in Severe Asthma: A Focus on Small Airways – PMC

重症喘息における生物学的療法の実世界での有効性:末梢気道に焦点を当てて

背景
重症喘息は、従来の治療法に対して反応しにくく、制御されない症状を管理するために高用量の吸入ステロイドや他のコントローラーを必要とする困難な病状である。最近の進展として、特定の炎症経路を標的とする生物学的製剤の使用があり、これにより症状のコントロールや生活の質が向上したが、末梢気道への効果についてはまだ十分に理解されていない。

方法
この前向き観察研究は、2021年7月から2024年3月にかけてローマのトル・ヴェルガタ大学病院で実施され、制御不能な重症喘息患者に対する治療の有効性を評価することを目的としている。ベースライン評価を行い、生物学的療法の開始後1か月および3か月のフォローアップを実施し、スパイロメトリーおよび非スパイロメトリー(オシロメトリー)による小気道の測定に焦点を当て、呼吸機能を総合的に評価した。

結果
この研究は2021年7月から2024年3月にかけて実施され、重症喘息の患者40人が登録され、そのうち生物学的療法を受けた31人のデータが最終的に分析された。結果は、喘息の症状に顕著な改善が見られ、ACT(喘息コントロールテスト)のスコアは1回目の訪問から2回目(p = 0.00008)および3回目(p = 0.00047)で有意に上昇した。また、肺機能検査でも顕著な改善が見られ、FEV1(1秒量)は1回目の訪問(74.97 ± 23.43%)から2回目(82.96 ± 26.57%、p = 0.041)および3回目(88.89 ± 31.41%、p = 0.003)で有意に増加した。QOLのスコアも向上し、特定の気道抵抗および末梢気道機能不全マーカー(PEF、%pr post-BD)は1回目の訪問から3回目にかけて有意に改善(p = 0.012)した。しかし、オシロメトリーによる測定では、治療後に有意な変化は見られなかった。

%pr: percent of the predicted value; pre: pre-bronchodilator; post: post-bronchodilator; VC: vital capacity; FVC: forced vital capacity; FEV1: forced expiratory volume in 1 s; L: liter; SD: standard deviation; N: number of subjects; p: p value.

結論
この研究は、オシロメトリー以外の測定によって末梢気道に改善が見られたことを示したが、オシロメトリーのパラメータには有意な改善はなかった。また、治療開始から1か月後に症状の顕著な改善が見られ、1~3か月後には呼吸機能が有意に向上したことが確認された。

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