Inhaled Reliever Therapies for AsthmaA Systematic Review and Meta-Analysis

Inhaled Reliever Therapies for Asthma: A Systematic Review and Meta-Analysis | Asthma | JAMA | JAMA Network

喘息に対する吸入救援療法:システマティックレビューとメタアナリシス

要点
CQ: 喘息患者において、短時間作用型β作動薬(SABA)単独と比較して、SABAと吸入ステロイド薬(ICS-SABA)の併用、およびフォルモテロールとICS(ICS-フォルモテロール)の併用は、喘息の転帰を改善するか?

結果: 系統的レビューおよびネットワークメタ解析(27件の無作為化臨床試験、50,496人の成人および小児患者を対象)によれば、SABA単独と比較して、ICS-SABAは重度増悪のリスクを4.7%低下させ、ICS-フォルモテロールは10.3%低下させた。また、いずれも有害事象の増加を伴わなかった。

解釈: ICSとSABAまたはフォルモテロールの併用はいずれも、SABA単独と比較して重度喘息増悪のリスクを低下させた。

概要
重要性: 喘息の最適な吸入救急療法は未だ明確ではない。

目的: 短時間作用型β作動薬(SABA)単独、SABAと吸入ステロイド薬(ICS)の併用、速効性長時間作用型β作動薬フォルモテロールとICSの併用を比較する。

データソース: MEDLINE、Embase、CENTRALデータベースを2020年1月1日から2024年9月27日まで検索。言語の制限はなし。

試験選定: SABA単独、ICS-フォルモテロール、ICS-SABA(同一または別の吸入器を含む)の評価を行った無作為化臨床試験を独立したレビューアペアが選定。

データ抽出と統合: 2人のレビューアがデータを独立して抽出し、バイアスリスクを評価。ランダム効果メタ解析で結果を統合し、GRADEシステムを用いてエビデンスの確実性を評価。

主要評価項目: 喘息症状コントロール(Asthma Control Questionnaire; スコア範囲0~6、低いほど良好)、喘息関連の生活の質(Asthma Quality of Life Questionnaire; スコア範囲1~7、高いほど良好)、重度増悪リスク、重篤な有害事象リスク。

結果:
27件の無作為化臨床試験(対象者50,496人、平均年齢41.0歳、男性20,288人[40%])が含まれた。以下の結果が示された:

SABA単独との比較:

重度増悪リスク:

ICS-フォルモテロール: リスク比(RR)0.65(95% CI, 0.60-0.72)、リスク差(RD)−10.3%(95% CI, −11.8%~−8.3%)。
ICS-SABA: RR 0.84(95% CI, 0.73-0.95)、RD −4.7%(95% CI, −8.0%~−1.5%)。
確実性: 高い。
喘息コントロール:

ICS-フォルモテロール: RR 1.07(95% CI, 1.04-1.10)、RD 4.1%(95% CI, 2.3%~5.9%)。
ICS-SABA: RR 1.09(95% CI, 1.03-1.15)、RD 5.4%(95% CI, 1.8%~8.5%)。
確実性: 高い。
ICS-SABAとの比較:

重度増悪リスク:
ICS-フォルモテロール: RR 0.78(95% CI, 0.66-0.92)、RD −5.5%(95% CI, −8.4%~−2.0%)。
確実性: 中程度。
重篤な有害事象リスク:

ICS-フォルモテロール: RD −0.6%(95% CI, −1.3%~0%)、確実性: 高い。
ICS-SABA: RD 0%(95% CI, −1.1%~1.2%)、確実性: 中程度。
結論と意義:
このネットワークメタ解析によれば、ICS-フォルモテロールとICS-SABAのいずれも、SABA単独と比較して喘息増悪を減少させ、喘息コントロールを改善した。

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