Association between pneumonia hospitalisation and long-term risk of cardiovascular disease in Chinese adults: a prospective cohort study

Association between pneumonia hospitalisation and long-term risk of cardiovascular disease in Chinese adults: a prospective cohort study – eClinicalMedicine (thelancet.com)

背景: 肺炎を含む下気道感染は、心血管疾患(CVD)の短期間のリスク増加と関連しているが、1年を超える期間での肺炎の心血管系への長期的な影響に関する証拠は限られている。これまで、肺炎後の心血管疾患(CVD)の長期リスクを調査した欧米でのコホート研究は4つしか存在しない。これらの研究は、単一のCVDのアウトカムや複合エンドポイントなど、異なるアウトカムを指標としており、その結果を直接比較するは困難であった。さらに、肺炎と不整脈や出血性脳卒中のリスクとの関連は報告されていなかった。

方法: 2004年6月25日から2008年7月15日までに482,017人の成人を対象にした中国Kadoorie Biobank研究のデータを基に、CVDがなく、肺炎入院前に基準を満たす人々を対象に前向きのマッチドコホート研究を実施した。2018年12月31日までに肺炎で入院した患者24,060人を特定し、年齢、性別、都市または農村地域、フレイル指数で223,875人のコントロールにマッチさせた。10年間の肺炎入院後のさまざまな時間帯での予め指定されたCVD発症リスクを推定するために、Cox比例ハザードモデルを使用した。

結果: 肺炎の症例とコントロールを含む247,935例のうち、平均年齢(標準偏差)は53.5(10.4)であり、40.8%(101,159)が男性であった。肺炎を発症した患者は年齢が62.8 (10.6)を高く、合併症として、高血圧症(35.1%)、COPD(15.7%)の頻度が高かった(詳しい患者背景は原著で確認ください)。フォローアップ中に、2389例(9.9%)が虚血性心疾患(IHD)を発症し、489例(2.0%)が不整脈を発症し、545例(2.3%)が心不全(HF)を発症し、1764例(7.3%)が虚血性脳卒中(IS)を発症し、348例(1.4%)が出血性脳卒中(HS)を発症した。CVDのリスクは、肺炎入院後の最初の30日以内が最も高く、その後のリスク低減は亜型によって異なっていた。肺炎入院後8年間、IHD、不整脈、およびHFのリスクが上昇し続け、それぞれのHR(95% CI)は1.48(1.13-1.93)、2.69(1.70-4.25)、および4.36(2.86-6.64)であった。肺炎入院と関連した脳卒中のリスクは、ISで7年間(1.30; 95% CI: 1.04-1.63)、HSで2年間(1.39; 1.07-1.80)上昇し続けた。

解釈: 中年および高齢の中国の成人において、肺炎の入院は短期および長期のCVDリスクと関連していた。特定のCVDの結果に関するリスクは、最大8年間持続する可能性がある。

エビデンスの意義: 近年、2019年の新型コロナウイルス感染症の長期的な心血管の結果が公衆衛生上の懸念となっている。この研究結果は、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2以外の病原体による肺炎が、短期および長期のCVDリスクと関連しており、特定のCVDの結果のリスクが最大8年間高まっている可能性があることを示唆している。つまり、全原因肺炎の予防と、肺炎から回復した患者の短期および長期の心血管の健康への特別な留意の重要性を強調している。

Fig. 2Risk of ischaemic heart disease, arrhythmia, and heart failure after hospitalisation for pneumonia. CI, confidence interval. The area of each square is inversely proportional to the variance, and 95% confidence intervals are shown. aRates are equal to the number of events per 1000 person-years. bMultivariable models were stratified by age at index date in 5-year interval and study areas, and adjusted for sex, marital status, education, tobacco smoking, alcohol consumption, level of total physical activity, body mass index, waist circumference, intake frequency of vegetables, fresh fruits, eggs, and red meat, frailty index, self-reported health status, usage of antihypertensive or glucose-lowering drugs, major underlying conditions updated until the index date, and family history of cardiovascular disease. P values pertain to adjusted hazard ratios.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です