Comparison of diagnostic efficiency of detecting IgG and IgE with immunoassay method in diagnosing ABPA: a meta-analysis
IgGとIgEの検出における診断効率の比較: ABPA診断における免疫測定法を用いたメタ分析
背景: これまで、診断基準の大部分はAspergillus-specificの免疫グロブリンE (IgE)を主要な項目として、IgGを補助的な方法として診断している。しかし、ABPAの診断におけるIgGとIgEのパフォーマンスをまとめた決定的な研究はない。
方法: ABPAの診断におけるIgEおよびIgG検出の結果を報告する研究を特定するための体系的なレビューを実施した。QUADAS-2ツールを使用して研究を評価し、HSROCモデルを適用して合計感度と特異度を計算した。Deeks’ funnelを使用して、含まれる研究の公開バイアスを評価し、Cochrane QテストとI2統計を使用して異質性をテストした。
結果: この研究には11の研究が含まれている(IgEおよびIgGのための1127件の被験者と215件)。IgEとIgGのDeeksのテストは、それぞれ0.10および0.19であった。IgEの合計感度と特異度はそれぞれ0.83 (95%CI: 0.77, 0.90) と0.89 (0.83, 0.94) で、IgGのためは0.93 (0.87, 0.97) と0.73 (0.62,0.82) であった。IgEのPLR*とNLR**は7.80 (5.03,12.10) および0.19 (0.13,0.27)、IgGのPLRとNLRは3.45 (2.40,4.96) および0.09 (0.05,0.17) であった。IgEの組み合わせた診断オッズ比と診断スコアはそれぞれ41.49 (26.74,64.36) および3.73 (3.29,4.16)、IgGの場合は38.42 (19.23,76.79) および3.65 (2.96,4.34) であった。
結論: ABPAの診断におけるIgGの感度はIgEよりも高い一方、IgEの特異度は高い。IgGはABPA患者の選別でより重要な役割を果たすことができるかもしれない。
管理人注
*陽性尤度比:Positive Likelihood Ratio (PLR or LR+) ・患者のうち検査で陽性(感度)となる割合と、健常者が検査で陽性(偽陽性)となる割合の比 =感度/(1ー特異度)→※大きいほど(+∞に近いほど)確定診断に優れる(陽性適中率が高くなる)
**陰性尤度比:Negaitive Likelihood Ratio (LNR or LR-)・患者のうち検査で陰性(偽陰性)となる割合と、健常者が検査で陰性(特異度)となる割合の比 =(1-感度)/特異度→※小さいほど(0に近いほど)除外診断に優れる(陰性適中率が高くなる)


