呼吸器疾患領域のMSLが持っておくべき知識とは?

現役のMSLのみなさん、あるいはこれからMSLを目指す方へ、私見ですが下記のまとめた知識の習得は専門医とのコミュニケーションをとるうえで必要なもの考えています。最初からすべて持ち合わせることは難しいですが、今の自分に足りないところは何かを知るのにお役に立てれば幸いです。

  1. 解剖学・生理学:
    • 呼吸器系の解剖学的な構造(鼻、咽喉、気管、気管支、肺など)
    • 呼吸のメカニズムとガス交換のプロセス
  2. 呼吸器の疾患の定義、疫学、病態:JRSのホームページに記載されている疾患
    • 感染症(例:肺炎、結核)
    • 気道閉塞性疾患(例:COPD、DBP)
    • アレルギー疾患(例:気管支喘息、過敏性肺炎、好酸球性肺炎、ABPA、薬剤性肺炎、EGPA)
    • 腫瘍(例:肺がん、縦隔腫瘍)
    • 間質性肺疾患(特発性間質性肺炎、サルコイドーシスほか)
    • 肺血管性病変(例:肺水腫、肺血栓塞栓症、肺動脈性肺高血圧症)
    • 胸膜疾患(例:胸膜炎、膿胸、胸膜腫瘍)
    • 呼吸不全(例:ARDS、慢性呼吸不全)
    • その他:職業性疾患、気管支拡張症、過換気症候群、LAM、肺移植?
  3. 症状の評価:
    • 呼吸困難、喀痰、咳、胸痛、喘鳴などの症状の原因と鑑別診断
  4. 診断技術:
    • (聴診、胸部X線、CT)、血液検査、呼吸機能検査などの診断技術や手法の理解
    • 診断基準
  5. 治療:
    • 薬物療法(例:気管支拡張薬、抗炎症薬、抗生物質)
    • 物理療法、リハビリテーション
    • 外科的手術や介入的手法
    • 酸素療法や非侵襲的換気療法
  6. 予防・教育:
    • 喫煙の危険性や禁煙の重要性
    • 予防ワクチン(例:肺炎球菌やインフルエンザ、新型コロナ、(百日咳、ヒブ、帯状疱疹))
  7. 最新の研究・治療ガイドライン:
    • 診療の最前線での治療や手法に関する最新の研究やガイドラインの理解
  8. 病診連携:
    • 医療機能の分化・連携の経緯と外来機能の明確化・かかりつけ医機能の理解

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