From pre-COPD to COPD: a Simple, Low cost and easy to IMplement (SLIM) risk calculator
pre-COPDからCOPDに進行するリスク:シンプルで、低コストで、簡単に実装できる(SLIM)リスク計算
背景 喫煙者の中で、生涯にわたってCOPDを発症するリスクは13%から22%の範囲と報告されている。疾患を発症するリスクが高い個人を特定することは、早期介入を可能にするかも知れない。我々は、簡易に利用できる臨床的および生理学的変数が、慢性の気流制限(CAL)を発症するリスクが高い喫煙者を特定するという仮説を立てた。
方法 Lovelace喫煙者コホート(LSC)の2273人の参加者の中で、我々は、ベースラインで正常な呼吸機能で、1年ごとに3回以上の呼吸機能検査を受けた677人(平均年齢54歳)も組み込んだ。繰り返しの呼吸機能検査を実施して、CALの新規発生を観察した。ロジスティック回帰を用いて、人口統計学、身体測定、喫煙歴、mMRC、SGRQ、合併症および呼吸機能検査を実施して、ベースラインで得られた変数を、GOLDおよび正常下限の基準で定義される新規CALと関連付けた。LSCから導き出された予測モデルは、COPDGene研究の対象者で検証した。
結果 6.3年間で、CALの発生率は1000人年あたり26件であった。最も強い独立した予測因子は、FEV1)/FVC<0.75、30パックイヤー以上、BMI⩽25、および慢性気管支炎の症状であった。これらの4つの予測因子をすべて持っていると、6年間でCALを発症するリスクが85%に増加した(AUC ROC 0.84、95% CI 0.81-0.89)。予測モデルは、追跡期間が10年のCOPDGene研究の対象者に適用した場合も同様の結果を示した(AUC ROC 0.77、95% CI 0.72-0.81)。
結論 中年の喫煙者では、FEV1/FVC、喫煙歴、BMI、および慢性気管支炎を含む簡単な予測モデルが、CALを発症するリスクが高い被験者を特定するのに活用できると考えた。
FIGURE 2 Prediction estimates for the incidence of chronic airway limitation (CAL).

