介護保険で「うぅ~ん」と思ってしまうこと
介護保険制度が十分に機能していない、または利用されていないと感じていますが、読者の皆様はいかがでしょうか?
わたくし個人的に感じる点を挙げてみます。
まず介護保険制度に関する情報が不足している、または情報が複雑で理解しにくいため、利用者、特に高齢者やその家族が制度を十分に理解しているとは思えません。また、申請手続きが複雑で時間がかかるため、面倒くさいと利用をためらう人がいる可能性があると思います。
経済的な一面もあるとおもいます。昨今の物価上昇で実質賃金や年金額が目減りしているので、介護サービスの自己負担が高い、または保険の適用範囲が限られているため、サービスの利用を躊躇するということもあるでしょう。下図は、令和4年の健康保険連合会が実施した「医療・介護に関する国民意識調査(速報版)」 https://www.kenporen.com/include/press/2022/2022111501.pdf からの引用です。

提供される介護サービスの質が一定でない、または期待に応えられないことも問題だと思いますし、地方の場合は、 地理的な制約やサービス提供者の不足により、必要なサービスにアクセスできない場合があると聞いています。
あとは、国民性かもしれませんが、家族が介護を担うことが一般的であり、介護保険制度を利用することに抵抗がある場合があります。また、介護サービスの利用に対する社会的なスティグマや誤解があるように思えます。
そもそも、介護保険制度の設計や政策に問題があり、実際のニーズに対応していない可能性があると思います。利用者のニーズは多様であり、例えば、特定の医療条件や障害に対する専門的な介護が不足しているのが現状です。また、制度設計がころころと変わり、利用者やサービス提供者が混乱し、いままで受けていいたサービスが受けられなくなるとかサービスの連続性が損なわれる場合もあります。
個人的に思うことをつらつらと列挙しましたが、正直言って、なにをどうしたらよいのか、優先順位や誰がやるんだということは全然思い浮かばないです。批判はだれでもできるというのは耳が痛いところですが、個人としてできることは、まずは、時間は取られますが、介護保険について興味をもって情報収集するとことが入り口になると思います。余裕があればボランティアなどに参加したいところですが、これも情報収集が必要だと思っています。あとは、介護のお世話にならないような生活を心掛けるのが個人的にやれることだと考えています。私も含め、読者のみなさんは、忙しいという理由で、介護に関してあまり考えていないとおもいますが(考えていたら失礼)、誰もが最終的には受けるものでありますし、参加せざるを得ないものなので、少しでも興味を持っていただけると幸いです。
