Exacerbation rates in Japanese patients with obstructive lung disease: A subanalysis of the prospective, observational NOVELTY study
閉塞性肺疾患の日本人患者における増悪率:前向き観察的NOVELTY研究のサブアナリシス
背景 喘息およびCOPD患者を含む臨床試験は、増悪の頻度について検討しているが、ほとんどの研究は、従来の診断基準に基づいて明確な診断を持つ単独疾患罹患患者のみを対象にしているため、混合症状を持つ多くの実際の患者を除外しているというリミテーションがある。
方法 NOVELTY研究は、実際の医療現場からの喘息および/またはCOPD患者を対象としたグローバルな前向き観察研究である。このサブ分析では、日本のポピュレーション（n = 820）と日本人患者を除く全体のポピュレーション（n = 10,406）の間で、閉塞性肺疾患の患者特性を比較した。
結果 日本のポピュレーションでは、ほとんどの医師による疾患重症度およびすべての診断において、全体のポピュレーションよりも増悪が少なかった。増悪の頻度の違いは、COPDおよび喘息+COPDの患者でより顕著であった。日本の人口は年齢が高く、以前の喫煙率が高く、BMIが低く、呼吸器症状が少なく、すべての診断において全体のポピュレーションと比較して健康関連QOLが良好であった。
Fig. 1. Percentages of patients according to physician-assigned diagnosis (A) and by physician-assessed severity (B); Japanese vs overall population excluding Japanese. Patients with missing severity data were excluded from the respective severity populations.
Fig. 2. Percentage of patients experiencing ≥1 exacerbation in the past 12 months by physician-assigned diagnosis, stratified by disease severity (Japanese vs overall population excluding Japanese). ∗P < 0.05, paired t-test (Japan vs overall population excluding Japan).
結論 日本の喘息および/またはCOPD患者の患者特性の違いを、非日本人患者と比較して明らかにした。重要なファインディングとして、日本の喘息および/またはCOPD患者は、全体の患者と比較して有意に増悪が少ないことが判明した。我々の研究の結果は、日本特有のプレシジョン医療およびガイドラインの開発に貢献する可能性がある。
