日本の四季はどうなるのでしょうか?

温暖化・気候変動がすすみ、日本らしい「四季」の変化が失われつつあり、「二季」になるのではという声がちらほら話題になっているようです。

つまり「春」と「秋」が消えて、「夏」と「冬」だけになるという話ですが、こういった議論は的を射たものなのでしょうか?データ的には確かに夏の時間というか日数は増えていると思われますが、だからといって、すぐに秋がなくなり冬になるというのは少し乱暴な気がします。

令和2年に環境省「気候変動影響評価報告書」気候変動影響評価(気候変動の科学的知見) | 環境省 (env.go.jp)というものが公表されていますが、その中で熱帯夜の日数の統計がありました。熱帯夜は1910~1939年では約9日しかありませんでしたが、1992~2021年では約23日とおよそ2.7倍となっています。

また、気候変動に関する論文では、1950年代には、北半球において毎年予測可能な範囲で四季が巡ってきました。しかし気候変動は季節の長さと開始日を大幅に狂わせるようになっています。論文は、気候変動対策が十分なされない場合、2100年までに北半球において夏が極端に長くなる一方冬が短くなる状態になりかねず、農業、人々の健康、環境に大きな影響を及ぼしうると警鐘を鳴らしています。分析の結果、1952年から2011年の間、夏は78日から95日へ長くなったのに対し、冬は76日から73日に縮小し。春と秋は、それぞれ124日から115日、87日から82日と短くなりました。この結果、春と夏は早めに始まり、秋と冬は遅く始まるようになっています。これらのトレンドが続けば、2100年までに冬は2か月に縮小、春や秋も短くなる一方で、夏が大幅に長くなると予測しています。

Northern Hemisphere summers may last nearly half the year by 2100 – AGU Newsroom

もちろん気温だけでなく、海水温も上昇し、すでに漁業にも大きな影響がでていますし、降雨量も増えそれに伴う災害も増えています。

では、私たちはどうすればいいのでしょうか?SDGsの中でも特に目標13「気候変動に具体的な対策を」は、気候変動への対応を強調しています。個人レベルではできることはどうでしょうか?私がするとしたら

・家庭での省エネルギー対策としてLED電球の使用、断熱材の改善、電気機器の無駄使いを避ける。
・公共交通機関の利用、自転車や徒歩での移動を増やす。私的には電気自動車はエコではないと思っています。
・地元で生産された食品を選び、食品廃棄物を減らす。
・植樹活動に参加する、ただし、スギは植えないで欲しい。または自宅で植物を育てる。
こんなところでしょうか?まだまだできることはあるとは思いますが、できれば日本の四季が長く続くことを祈っています。

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