Status of home-based secondhand smoke exposure among children and its association with health risks in Japan
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S221133552300476X#f0005
日本における家庭内受動喫煙暴露の実態と健康リスクとの関連
目的
日本では、加熱式タバコ製品(HTP)と電子タバコ(e-cigs)の使用が増加する中、子どもたちの間での間接喫煙(SHS)への曝露が変化している。我々は、子どもたちの家庭内SHS曝露の状況を明らかにし、これにHTPとe-cigsを含め、母親のSHS回避に対する認識を調査し、それが健康リスクとどのような関連があるかを検討した。
方法
本、横断的なアンケート調査ベースの研究には、5歳未満の子どもを育てている379人の母親が参加した。
結果
子どもの31.1%が家庭内でSHSに曝露されており、喫煙する母親や家族の間でHTPとe-cigの使用が広まっていることが判明した(それぞれ74.2%と67.0%)。HTPとタバコは、特にキッチンや庭/バルコニーで使用されており、喫煙する母親の子どもへのSHS曝露回避に対する認識は非喫煙者よりも低いことが有意に(p < 0.05)示された。非喫煙の母親も、バルコニーでの喫煙や喫煙直後の子どもとの接触に対する認識が低い(それぞれ27.6%と27.9%)。非喫煙の母親の大多数(76.4%)は、家族に禁煙を促すことはないとの認識であった。構造方程式モデルでは、家庭内での喫煙の存在と母親の低い認識が、呼吸器疾患、中耳炎、歯科虫歯などのSHS関連の子どもの健康リスクと相関していることが示された。

Fig. 1. Association with child health risk related to SHS and smokers at home, including HTPs/e-cigs and maternal perception on avoidance of SHS, in Japan, 2022 SHS, secondhand smoke; HTPs, heated tobacco products; e-cigs, electronic cigarettes.
結論
家庭内でのHTPとe-cigの使用は、母親や家族の間でも急速に増加しており、家庭内での喫煙者の存在と母親の低い認識が子どもの健康リスクと関連している可能性がありる。家庭内SHS、HTP、e-cigsによる子どもの健康リスクに対する母親の認識を高めること、そして母親や家族を巻き込んだ継続的な禁煙支援が不可欠である。
