Evaluation of elevated plasma fatty acids as relevant factors for adult-onset asthma: The Nagahama Study

Evaluation of elevated plasma fatty acids as relevant factors for adult-onset asthma: The Nagahama Study – ScienceDirect

成人喘息の関連因子としてのプラズマ脂肪酸上昇の評価:長浜研究

背景
肥満と体格指数(BMI)の増加は、成人発症の喘息の既知のリスク要因である。血清の遊離脂肪酸(FFA)や他の血中脂質レベルは、肥満患者で一般的に高く、喘息の発症に関与している可能性があるが、詳細は不明である。この研究は、プラズマ脂肪酸と新規発症喘息との関係を明らかにすることを目的としている。

方法
地域ベースの長浜研究では、9,804人の住民が登録されている。我々は、基準時と5年後のフォローアップ時に自己報告式のアンケート、肺機能検査、血液検査を実施した。フォローアップ時には、ガスクロマトグラフィー質量分析計を使用してプラズマ脂肪酸を測定した。また、フォローアップ時に体組成分析も測定した。脂肪酸と新規発症喘息との関連は、標的部分最小二乗判別分析(PLS-DA)を含む多面的なアプローチを使用して評価した。

結果
新規発症喘息のPLS-DAでは、パルミトレイン酸*が喘息発症と最も関連する脂肪酸として同定された。多変量解析では、FFA、パルミトレイン酸、またはオレイン酸の高レベルが、他の混乱要因を独立して、新規発症喘息と有意に関連していた。高い体脂肪率自体は関連要因ではなかったが、新規発症喘息に対するプラズマパルミトレイン酸との正の相関を示した。性別で層別化すると、FFAまたはパルミトレイン酸の高レベルが新規発症喘息に与える影響は女性では有意であったが、男性ではそうではなかった。

結論
プラズマ脂肪酸、特にパルミトレイン酸のレベルの上昇は、新規発症喘息に関連する要因である可能性がある。

*管理人注:パルミトレイン酸(英: Palmitoleic acid、数値表現 16:1(n-7)または16:1Δ9)は、ヒトの脂肪組織のグリセリドに含まれるCH3(CH2)5CH=CH(CH2)7COOHの化学式を持つ不飽和脂肪酸である。あらゆる組織に存在するが、特に肝臓で濃度が高い。デルタ-9不飽和化酵素の働きによってパルミチン酸から生合成される。炎症を抑えることでインスリンの感受性を上げ、またインスリンを分泌する膵臓のβ細胞の破壊を阻害することが示されている[1]。パルミトレイン酸は、16:1Δ9という記号で略称される。パルミトレイン酸 – Wikipedia

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