A reference equation for lung volume on computed tomography in Japanese middle-aged and elderly adults
日本人中高年におけるCT撮影における肺活量の参照式
背景
コンピュータ断層撮影(CT)で測定された肺容積データを効果的に使用するには、特定の集団に対する基準値が必要である。この研究では、アメリカの複数の民族グループ(主に中国人を含むアジア人)で生成された方程式、Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis(MESA)で使用されたものが、日本人にも適用可能かどうか、また必要に応じてこの方程式を最適化することを検討した。さらに、この方程式を使用して、慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者と肺の過膨張を特徴づけた。
方法
この研究には、無症候性の非喫煙者(40歳以上)の肺がんスクリーニングCTコホートが2つの施設から含まれており(それぞれ364人と419人)、MESA方程式を検証および最適化するために使用された。また、その適用性をテストするためにCOPDコホート(199人)が使用された。
結果
全ての無症候性非喫煙者において、元のMESA方程式に基づく予測値の分散(R2)は0.60であった。元の方程式は、年齢、性別、身長、体重指数の項を変更せずにスケーリング係数を調整することで、平均二乗誤差(RMSE)を最小限に抑えるために最適化された。RMSEは元の方程式の714mlから最適化された方程式の637mlに変更された。COPDコホートでは、無症候性非喫煙者の測定肺容積と予測肺容積の比率の95パーセンタイル(122%)に基づいて定義された肺過膨張が60人(30%)の患者で観察され、これは吸気/呼気CTでの中心小葉性肺気腫と気道閉塞と関連していた。

結論
MESA方程式は、日本の中高年の成人に合わせて調整され、より適切になった。
