Laryngeal widening and adequate ventilation by expiratory pressure load training improve aerobic capacity in COPD: a randomised controlled trial:EPT study

Laryngeal widening and adequate ventilation by expiratory pressure load training improve aerobic capacity in COPD: a randomised controlled trial | Thorax (bmj.com)

呼気圧負荷トレーニングによる喉頭の拡大と適切な換気によるCOPDの有酸素能力の改善:ランダム化比較試験

本研究は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)における運動耐性の不十分な改善に対処するため、喉頭の狭窄が呼気圧負荷トレーニング(EPT)の潜在的な治療対象であるという仮説を立てた。

方法:47人のCOPD患者を、慢性閉塞性肺疾患のグローバルイニシアティブ(GOLD)による軽度から中等度(I-II)および重度から非常に重度(III-IV)に分け、EPTまたはコントロールグループに1:1で無作為に割り当て、3ヶ月間のEPTの効果を評価した。主要な評価項目は、GOLD III-IV患者における定常作業率運動テストの持久時間である。

結果:コントロール群と比較して、EPTは以下を増加させた:(1) 持久時間、推定治療効果:+703(95% CI: 379から1031)秒、p=0.0008(GOLD I-II); +390(95% CI: 205から574)秒、p=0.0006(GOLD III-IV); (2) 最大酸素摂取量(p=0.0086 in GOLD I-II; p=0.0004 in GOLD III-IV); (3) 最大崩壊時の声門拡張比率(p=0.0062 in GOLD I-II; p=0.0001 in GOLD III-IV); および (4) 漸増運動中の呼気潮量の変化点に対する分時換気量(p=0.0015 in GOLD I-II; p=0.0075 in GOLD III-IV)。GOLDグレード全体で、最大崩壊時の声門拡張比率と変化点での呼気潮量*の反応が、最大酸素摂取量と持久時間の改善と相関する、より影響力のある変数であった。

Figure 2 Exertional change in glottic dilatation during a breathing cycle in the incremental exercise test. (A) In patients with GOLD I–II COPD; (B)
in patients with GOLD III–IV COPD. Dotted line: at baseline evaluation; solid line: at 3-month evaluation; shaded area: Δ area under the GDR curve
(AUC); square: GDRlowest at maximum glottic collapse during a breathing cycle; Δ AUC and Δ GDRlowest: 3-month change from baseline of the AUC of
GDR and GDRlowest, respectively. Δ AUCEPT − Δ AUCControl and Δ GDRlowest EPT − Δ GDRlowest Control: difference in estimated treatment effect between the EPT and control groups. EPT, expiratory pressure load training; GDR, glottic dilatation ratio; GOLD, Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease.

結論:これらの結果は、EPTが高度なCOPDにもかかわらず、より大きな喉頭の拡張と適切な換気により、有酸素能力と持久時間を改善したことを示している。

*管理人注:呼気潮量とは呼吸時に肺から排出される空気の量の変化を指します。この研究では、特に漸増運動中における呼気潮量の変化点が注目されています。簡単に言うと、運動の強度が増すにつれて、どのように呼吸の深さや速さが変わるかを観察することです。この変化点は、肺の効率的な換気能力や呼吸筋の耐久力を反映しており、COPD患者における運動耐性や有酸素運動能力の改善に重要な指標となります。

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