Pioneering a paradigm shift in asthma management: remission as a treatment goal
https://www.thelancet.com/journals/lanres/article/PIIS2213-2600(23)00415-0/abstract
喘息管理のパラダイムシフトの先駆者:治療目標としての寛解
2023年まで、喘息治療のガイドラインは、最適な喘息コントロールを主な目標として重視しており、最良の病気コントロールが達成されるまで段階的に薬剤を追加するアプローチを採用していた。このアプローチでは、特定の患者の特性を識別するのではなく、治療の失敗を契機に治療をエスカレートするために、標準的なスキームに基づいて薬剤を順次追加することが可能であった。その結果、より重度の喘息の治療戦略では、増加する用量でより多くの薬剤を投与することになりった。これは、しばしば、重度の喘息を持つ患者が多くの高用量の薬剤を使用し、重大な副作用に悩まされる結果となっている。
しかし、吸入ステロイド(ICS)、生物学的製剤、アレルゲン免疫療法を含む治療など、高い効果を持つ抗炎症性の疾患修飾抗喘息薬(DMAADs)の導入により、喘息管理は根本的に変化してきた。以前のアプローチとは異なり、疾患修飾の新たなパラダイムは、単に一つの薬剤を別の薬剤に追加するのではなく、適切な時期に適切な患者に対して適切なDMAAD(s)を慎重に選択することを強調している。この変化は、個々の患者にとって最も効果的な治療を決定する上で、フェノタイピングが重要なステップであることを強調し、ワンサイズフィットオールのアプローチからより個別化された喘息管理戦略へと移行している。

