Changes in disease burden and treatment reality in patients with severe asthma

Hiroyuki Nagase, Hayato Oka , Hitomi Uchimura , Yoshifumi Arita , Takehiro Hirai , Naoyuki Makita , Naoki Tashiro , Kazuto Matsunaga

Changes in disease burden and treatment reality in patients with severe asthma – ScienceDirect

重症喘息患者における疾病負担と治療実態の変化

背景 重症喘息患者にはバイオロジクスが臨床的に利用可能であるが、時間とともに喘息コントロールがどのように変化するかは解明されていない。本研究では、重症喘息患者の疾患負担と治療の変化を検討した。

方法 本研究は後ろ向き研究で、日本の健康保険データベース(クロスファクト)を使用し、2015年から2019年の各暦年において喘息の診断で継続的に吸入ステロイド(ICS)を使用した16歳以上の患者を対象にした。重症喘息は、年間高用量ICSプラス1つ以上の喘息コントローラー薬を4回以上使用、経口ステロイドを183日以上使用、またはバイオロジクスを16週以上使用と定義した。喘息増悪、処方、および検査の変化をについて検討した。

結果 研究期間中、患者の人口統計的特性は類似していた。喘息患者の中で重症喘息患者の数および割合が増加した(2015年2724人、15.3% vs 2019年4485人、19.0%)。2回以上の喘息増悪を経験した重症喘息患者の割合は、24.4%から21.5%に減少した。各年における2015年と比較した2回以上の喘息増悪のオッズ比(95%信頼区間)は、2016年で0.96(0.85-1.08)、2017年で0.86(0.76-0.97)で、その後の年でも有意な減少が観察された。喘息増悪のための短時間作用型ベータアゴニストと経口ステロイドの処方が減少し、長時間作用型ムスカリン拮抗薬とバイオロジクスの維持治療の処方が増加した。

結論 本研究は、重症喘息患者の疾患負担と治療の改善を示した。しかしながら、喘息増悪を継続的に経験している患者の割合を考慮すると、重症喘息患者のアンメット医療ニーズが依然として存在する。

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