政治家の利益相反(COI)の意識について

医薬業界では、COI(Conflict of Interest)については業界内で厳しく監視されていますが、日頃のニュースを見ていると政治家にはCOIという意識ははどんどないのでは?を思わざるおえないと常々に私は感じています(個人的意見です)。

政治資金規正法では政治家が受け取る政治資金に関する規制されており、資金の収支報告義務や、特定の団体からの寄付に関する制限が含まれます。これにより、政治家が特定の企業や団体に対して偏った利益を提供することを防ぐことを目的としていますが、明らかに親族経営あるいは交友のある企業への優先的な忖度が、巧妙にやられています。

また、公職選挙法では選挙活動に関する規制されています。選挙運動における不正行為や、利益供与を防止するための規定がありますが、これもまた、わからないようにすればいいやというマインドで違反する候補者が後を絶ちません。選挙の時にはペコペコ、当選すると大物ぶる政治屋が多く、それが一般人にもみえて、政治にたいするあきらめにもつながっているのではと思います。

ほかにも、国会議員なら国家公務員倫理法、地方議員なら地方自治法で特定の職務において利益相反が発生しないようにするための規制が含まれています。具体的には、贈答品や接待の受領に関する規制がありますが、はたして機能しているのでしょうか?

アメリカでは「利益相反法(Conflicts of Interest Laws)」や「連邦選挙運動法(Federal Election Campaign Act)」などがあり、政治家が公務を行う際の利益相反を防ぐための具体的な規制が設けられています。しかし、法律を作るのは議員であり、自分たちの首を絞めるような法律を本当に作るのでしょうか?過去にいろいろと規制する法律はありましたが、必ず抜け道がある、いわゆる「ざる法」ができるに過ぎないのが、なんとも情けないと思う次第です。

かといって、一般市民による政治家の監視が負担となり、有効性にも限界があると感じるのは理解できます。抜本的な改革を行うためには、制度そのものの改善が必要です。

私としては、独立した監視機関を設立し、政治家の利益相反や不正行為を専門的に監視することのがいいのではと思います。この機関には、十分な権限とリソースを与え、透明性の確保と不正行為の発見に専念させます。例えば、アメリカの「Government Accountability Office(GAO)」や「Office of Congressional Ethics(OCE)」のような機関がモデルとすればよいかと思います。また、政治家に対する倫理規定を厳格にし、違反した場合の罰則を強化することが必要だとおもいます。具体的には、利益相反が発覚した場合の厳しい罰則や、違反を未然に防ぐための定期的な倫理研修の実施が含まれます。また、政治家の資産公開制度の徹底や、定期的な収入・資産の監査を義務付けることも効果的です。

我々にも責任はあるとおもいます。現に恥知らず政治家が多すぎますが、選んだのは私たちです。ですので、そういう人は選ばないようにするのが我々のできることなのではないでしょうか?

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