Consideration points in the decision making in chronic respiratory diseases
Consideration points in the decision making in chronic respiratory diseases (jst.go.jp)
慢性呼吸器疾患における意思決定の留意点
目的: 慢性閉塞性肺疾患(COPD)に関する終末期ケアの管理や意思決定において、動的な多職種チームの議論が重要であるにもかかわらず、議論内容の詳細は十分に理解されていない。本研究の目的は、慢性呼吸器疾患患者の意思決定における重要な考慮事項を特定し、合意に基づくアプローチを強化することである。
材料と方法: 慢性呼吸器疾患患者の終末期ケアに関する臨床症例報告について、日本のコミュニティで実施されたフォーカスグループディスカッションの定性的内容分析を実施した。症例は、「COPD」、「慢性呼吸器疾患」、「終末期ケア」というキーワードを用いて、2021年2月に医学中央雑誌(ICHUSHI)およびGoogleで検索された。合計41名の医療専門職がフォーカスグループディスカッションに参加した。
結果: 定性的内容分析から、4つの主要なテーマが浮かび上がった。これらは、予測困難な病気の予後と進行段階、患者の病気の重症度に対する認識の低さ、急性増悪、そして在宅酸素療法(HOT)であった。参加者は、COPDのような慢性呼吸器疾患における重症度と予後の評価が、患者の意思決定を強化するための重要な議論のポイントであると認識していた。また、急性増悪が患者の健康状態の認識と意思決定に与える影響を医療提供者が評価していることが示された。
結論: 本研究は、慢性呼吸器疾患患者におけるインフォームドコンセントの重要性を再確認した。研究は、疾患の重症度を十分に評価した後に、患者に対して標準化された在宅酸素療法(HOT)の個別説明が行われることを詳細に説明している。このアプローチにより、患者は急性増悪による病状の予測不可能な性質とさまざまな段階を十分に理解することができうる。
