Preserved Ratio Impaired Spirometry and COPD Accelerate Frailty Progression: Evidence From a Prospective Cohort Study
スパイロメトリーで残存している障害とCOPDはフレイルの進行を加速しする: 前向きコホート研究からのエビデンス
背景
COPDは虚弱性と関連していることがわかっている。しかし、COPDと虚弱性の進行との関連を示す縦断的なエビデンスは不十分である。さらに、最近の研究では、肺機能障害の新しい表現型である、肺機能低下比保持スパイロメトリー(PRISm)所見が明らかになっている。PRISm所見およびその遷移と虚弱性の進行との関連は明らかではない。 研究課題 PRISm所見、PRISm所見の遷移、およびCOPDと虚弱性の進行との関連は何であるか?
研究デザインと方法
PRISm所見とCOPDと虚弱性の進行との関連を分析するために、英国高齢化縦断研究から5,901人の患者を対象とした。患者は、正常スパイロメトリー(NS)所見、PRISm所見、およびCOPDの3つの肺機能パターンに分類した。虚弱性の進行は、追跡期間中の虚弱指数(FI)の反復測定によって評価した。これら 5,901 人の患者のうち、3,765 人の患者が PRISm 所見の遷移と虚弱進行との関連性の分析に含まれた。PRISm 所見の遷移は、4 年後の肺機能パターンの変化に基づいて評価した。統計分析には線形混合効果モデルを使用した。結果 追跡期間の中央値は、PRISm 所見と虚弱進行を伴う COPD の分析では 9.5 年、PRISm 所見の遷移と虚弱進行の分析では 5.8 年でした。NS 所見の参加者と比較すると、PRISm 所見と COPD の患者は FI の進行が加速しており、年間増加率はそれぞれ 0.301 (95% CI、0.211-0.392、P < .001) と 0.172 (95% CI、0.102-0.242、P < .001) であった。 NS所見からPRISm所見に移行した患者は、安定したNS所見の患者と比較して、FI進行の加速も示した(β = 0.242; 95% CI、0.008-0.476; P = .042)。しかし、PRISm所見からNS所見に移行した患者では、FI進行の加速は見られなかった(β = 0.119; 95% CI、–0.181~0.418; P = .438)。
解釈
我々の研究結果は、PRISm所見とCOPDがフレイル進行の加速と関連していることを示している。PRISm所見とCOPDとフレイルとの関連の因果関係を解明するには、さらなる研究が必要である。
