少し耳が遠くなったような気が・・・

毎年恒例の人間ドックで右耳の高音域が若干能力が低下しているといわれショックをうけています。

これは、加齢性難聴というものだそうで、その機序と対策を調べてみました。
加齢性難聴は、主に内耳、聴覚神経、脳の聴覚処理機能の老化により引き起こされます。以下がその主な機序です:

内耳の有毛細胞の損傷:内耳の蝸牛にある有毛細胞が音を感知し、電気信号として脳に送ります。加齢によりこれらの細胞が減少し、音の感度が低下します。特に高音域から聞こえづらくなるのが典型的です。
血流の減少:加齢に伴う血管機能の低下により、内耳の血流が減少し、有毛細胞への酸素供給が不十分になることで機能が低下します。
神経伝達の低下:聴覚神経や脳の聴覚処理部位(聴覚野)で神経伝達が低下するため、音が正確に伝わらなくなります。
耳の構造的変化:蝸牛膜や他の内耳構造が硬化することにより、音の伝達効率が悪くなります。
慢性的な外部要因:長年にわたる騒音暴露や耳毒性のある薬剤の使用が影響することもあります。


改善策
加齢性難聴を完全に防ぐことは難しいですが、以下の方法で進行を遅らせたり、生活の質を改善したりすることが可能だそうです。

  1. 予防策
    聴覚の保護

長時間の大きな音の暴露を避ける。
騒音下では耳栓や防音イヤーマフを使用する。
健康的な生活習慣

バランスの取れた食事(特に抗酸化物質やオメガ3脂肪酸が豊富な食品)。
適度な運動により全身の血流を改善し、内耳への血流も促進する。
耳掃除の適切な管理

耳垢の蓄積による伝音性難聴を防ぐ。

  1. 補助的手段
    補聴器の使用

聴力検査に基づいて適切な補聴器を装用する。
最新の補聴器は、騒音下でも音声を強調する機能があり、特に社会的活動の維持に役立つ。
人工内耳

重度の難聴の場合、有毛細胞の機能を補うために人工内耳を使用することがあります。

  1. リハビリテーション
    聴覚訓練

音声の識別や音環境への適応を助けるトレーニングを行う。
コミュニケーション技術の向上

補聴器と連携するマイクやテキスト補助技術などを利用。

  1. 医療的介入
    ビタミン補給

一部の研究では、ビタミンA、C、E、亜鉛などが内耳の保護に役立つ可能性が示唆されています。
薬物療法(将来の可能性)

内耳の再生医療や神経保護薬の研究が進行中で、今後の治療選択肢として期待されています。

生活環境の工夫
静かな環境を整える。
会話時に話す相手の顔を見て、口の動きや表情から補足情報を得る。
まとめ
加齢性難聴の進行は避けられない部分がありますが、適切な予防策や治療・補助手段を講じることで、生活の質を維持できます。聴力の低下を感じた場合は、早期に耳鼻科を受診し、定期的な聴力検査を受けることをお勧めします。

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