食事と薬物相互作用について

結構気にしていない人が身近に多かったので、取り上げ見ようかと思います。

有名な話としては、皆様ご存知のグレープフルーツですかね?グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類は、CYP3A4という薬物を代謝する酵素の活性を抑制します。これにより、スタチン(コレステロール低下薬)、一部の降圧薬、免疫抑制薬など、CYP3A4によって代謝される薬物の血中濃度が予期せず高くなる可能性があります。つまり、 薬物の効果が過剰になり、副作用のリスクが増加します。

あと有名なのが、コーヒーを代表とするカフェイン含有の食品でしょうか。カフェインは一部の薬物の代謝を速めることがあり、その結果、薬物の効果が減少することがあります。また、カフェイン自体が中枢神経系を刺激するため、睡眠薬や鎮静薬の効果を減少させることがあります。
また、アルコールもいけませんね。アルコールは多くの薬物と相互作用し、薬物の効果を増強したり、肝臓での薬物代謝を阻害したりすることがあります。特に、鎮痛薬、睡眠薬、抗不安薬、抗うつ薬との併用は危険です。くれぐれも、ビールでの流し込むとかなさらないように。

一般的ではありませんが、ビタミンKを含む食品(緑葉野菜、ブロッコリー、キャベツ)を摂取すると、ワルファリンの抗凝固効果が減少する可能性があります。つまり、 血栓症のリスクが高まる可能性があります。

以外なのが、牛乳を代表とする乳製品です。乳製品にはカルシウムが多く含まれており、テトラサイクリン系抗生物質、ビスホスホネートとキレート(錯塩)をつくって、効果を減弱します。また、お茶などにふくまれるタンニンは鉄の吸収を阻害する可能性があります。したがって、:鉄剤の効果が減少し、貧血治療の効果が低下する可能性があります。

聞きなれないかもしれまませんが、チラミンを含む食品(熟成チーズ、発酵ソーセージ、赤ワイン)とMAO阻害薬(一部の抗うつ剤)を摂取すると、血圧が危険なレベルまで上昇することが分かっています。

ではでは、炭酸飲料はだいぶでしょうか?

炭酸飲料と薬物の相互作用は、一般的にはグレープフルーツやアルコールといった他の食品や飲料に比べて少ないです。しかし、炭酸飲料に含まれる特定の成分や、特定の状況下では、薬物の効果に影響を及ぼす可能性があります。

エナジードリンク系の炭酸飲料はカフェインが多く含まれる場合がありますので、要注意です。また、酸性の炭酸飲料は、薬物の吸収を変化させる可能性があります。特に、尿を酸性にすることで、尿中への排泄が促進される薬物の場合、その効果が減少する可能性があります。ほかには、直接的な薬物相互作用ではありませんが、長期的に大量の炭酸飲料を消費することは、カルシウムの吸収を阻害し、骨密度に悪影響を及ぼす可能性があります。これは、骨粗鬆症治療薬や予防薬の効果に影響を与える可能性があります。

つらつらといろいろな事例をあげましたが、結論は面倒かもしれませんが、薬は水でも飲みましょうということです。

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